デイサービス業務の中で、ご利用の皆さんの興味を引き出すレクリエーションを行うことを重要課題の一つと考えています。ローコストかつ実用と長期の継続が可能な活動として、昨年春より手工芸『組み紐作り』を始めました。手指と脳のトレーニングにも繋がる作業は皆さんに思いのほか好評を博し、完成した作品はご利用者の杖や歩行器・車いす等にささやかな彩りを添える装飾品となりました。アイディアの立案から実行、さらに継続してお楽しみ頂いているご利用者のご様子を目にする事は、私にとって大きな手ごたえとやりがいを感じるものとなっています。
　しかしながら、興味を持ちつつも片麻痺のため片手のみで紐を扱うのは難しいからと、参加されずただ眺めているだけのご利用者がいらっしゃいました。そんなご様子を心苦しく感じていた所、継続により大きく上達されたご利用者からの「時間がかかってもいいのよ、やってごらんよ」という言葉をきっかけに、ご一緒に楽しく取り組まれるようになりました。ご利用者同士の関係性の構築を手に取るように感じられたことにより、笑顔あふれる理想的なデイサービスの姿に少しでも近づいたのではという気持ちが生まれました。これからもご利用者の皆さんの助け合い・励まし合いの一助を担う立場として、他職員とも協力し合って業務に向かって参りたいと思います。